要約
「メカシャッターはもう不要」と言われ続けてきたが、現場ではまだ終わっていない。 メカと電子は光の取り込み方が根本的に違い、フラッシュ同調、ローリング歪み、LED照明の縞、無音撮影などで“勝つ場面”が分かれる。 仕組みと判断基準を押さえ、状況で切り替えるのがいちばん強い。
Mechanical Shutter vs. Electronic Shutter: When Each Wins | Fstoppers
https://fstoppers.com/gear/mechanical-shutter-vs-electronic-shutter-when-each-wins-721324
Fstoppersに、メカシャッターと電子シャッターの話が掲載されています。
- 写真界隈は「この技術はもう終わった」系の話が大好きだが、メカシャッター(機械式シャッター)も何年も前から“廃止候補”扱いされ続けてきた。
- メーカーが新しいミラーレス機を出して電子シャッターの超高速性能をうたうたびに、「物理シャッター幕はいよいよ不要だ」と言う人が出てくる。
- しかし現実はもっと面白い。メカと電子は、いまもどちらも役立つ道具で、片方が明確に有利になる状況がそれぞれある。
- 理解して切り替えられると、初期設定のまま撮るより撮影の引き出しは確実に増える。
メカシャッターは、先幕と後幕の物理カーテンで露光を作る。 同調速度まではセンサー全体が同時に開くが、さらに速いシャッターでは細いスリットが走るため、画面内の各部は厳密には同じ瞬間に露光されない。 一方の電子シャッターは部品を動かさず、センサーの行を順番に読み出して撮る。 ここで重要なのが「読み出し時間」で、画面上部と下部が別の時刻になる。 この時間差がローリングシャッター歪みの原因であり、遅いセンサーでは目立ち、積層型など読み出しが速いセンサーでは大幅に軽減される。 実際、ソニー「α1」「α9」系やキヤノン「EOS R3」、ニコン「Z8」「Z9」などは、この歪みが“見えにくい領域”へかなり近づいた代表例だ。
さらに一段上の解決がグローバルシャッターである。 行ごとの時間差そのものをなくし、時間ズレ歪みを根本的に消す。ソニー「α9 III」はその象徴だ。 ただし現時点では画質面のトレードオフ(ダイナミックレンジや高感度などの不利が語られがち)とコストが残り、誰にとっても万能という段階にはまだ届いていない。 つまり電子シャッターの未来は確かに明るいが、「だからメカは不要」と単純化できるほど話は終わっていない。
メカがまだ重要な理由は分かりやすい。 まずフラッシュだ。フラッシュ光は非常に短いので、行ごとに読む電子シャッターでは帯状のムラ(バンディング)が出やすい。 次に高速移動。プロペラが曲がる、車輪が楕円になる、ゴルフクラブが不自然にしなる、といった典型例は電子で出やすい。 またLED/蛍光灯のフリッカーも、電子では縞が出ることがある。 迷ったときメカは“より確実な出発点”になりやすい。
ただし電子シャッターも妥協の道具ではない。 無音は式典、舞台、野生動物などで決定的だ。連写速度も可動部の制約がなく伸ばしやすい。 さらにシャッターショックを避けられ、機械寿命も消耗しない。 超高速シャッターを使える機種も多く、日中に開放で撮りたいときの自由度は大きい。
結局のところ、勝負を決めるのは「どっちが上か」ではなく、機種ごとの読み出し速度、フラッシュ同調の挙動、照明環境、被写体の動きである。 無音が必須なら電子、ストロボなら基本メカ、人工照明や高速移動はまずテストして縞や歪みを確認する。 両方を“競合する技術”ではなく“補完関係の道具”として扱える撮影者が、いちばん強い。
とのこと
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