2025.11.17
要約
「EOS R6」は手頃な価格と中古流通で依然魅力的である一方、「EOS R6 Mark II」は40コマ/秒や6K RAW出力など堅実な性能を備えたコスパ機。さらに「EOS R6 Mark III」は3250万画素センサー、AF強化、7K RAW/オープンゲート、フルサイズHDMIで静止画・動画の両方で優れた性能を発揮する決定版。
Canon R6 Series Comparision - Canon Rumors
https://www.canonrumors.com/canon-r6-series-comparision/
Canon Rumorsに、歴代EOS R6シリーズ3機種の比較が掲載されています。
センサーと画質の比較
- 「EOS R6 Mark III」に搭載されている32.5MPセンサーは大きなアップグレードである。
- 当然ながら、24.2MPを搭載する「EOS R6 Mark II」よりもわずかに精細な画像を提供し、20.1MPを搭載する「EOS R6」よりもさらに精細な画像を提供するはずである。
- しかし、これはあくまでメガピクセル数の話である。
- 実際には、「EOS R6 Mark II」と「EOS R6 Mark III」の間の差は解像度で16%の向上にとどまる一方、「EOS R6」から「EOS R6 Mark III」では解像度が27%向上している。
- 後者の差は、おそらく実際に見て分かる解像度向上である。
- 「EOS R6 Mark III」の新しい32.5メガピクセルセンサーは低照度にも対応できるようで、ISO 64,000まで扱うことができるが、「EOS R6」と「R6 Mark II」ではISO 51,200が上限となっている。
- 以前にもこの話題が出たが、解像度の向上はメガピクセル数の相対的な差とは異なるものである。
- 総メガピクセル数自体は重要であるものの、どれだけ解像度の向上を視覚的に確認できるかという点について、そのすべてを示してくれるわけではない。
- 「EOS R6 Mark III」はボディ内手ブレ補正(IBIS)も強化されており、最大8.5段分の補正効果を発揮する(使用するレンズに依存する)。
- これに対して「EOS R6 Mark II」は、適切な条件下で最大8段分に制限されていた。
- 読み出し速度も初代R6から着実に改善されており、初代R6は19.7ms、R6 Mark IIは14.7ms、そしてR6 Mark IIIは最も高速な13.5msの読み出しを実現している。
- この点が重要である理由は、動画撮影や電子シャッターによる静止画撮影の際のローリングシャッター現象を低減し、さらに蛍光灯やLED照明によるバンディングの抑制にも役立つからである。
オートフォーカスとスピードの比較
- 3機種はいずれも、メカニカルシャッターで毎秒12コマの連写速度を共有している。
- しかし、「EOS R6 Mark II」と「EOS R6 Mark III」は電子シャッターで40コマ/秒の撮影が可能であり、これは「EOS R6」の2倍の速度である。
- R6シリーズは、キヤノンのディープラーニングによる被写体認識の進化を示している。
- EOS R6:これは、ディープラーニングとDual Pixel CMOS AF IIシステムを組み合わせて使用した初期の機種の1つであり、人の被写体認識に加え、その後には犬、猫、鳥といった動物の認識にも対応した。
- EOS R6 Mark II:このバージョンでは、さらに高度なディープラーニングを採用し、「Subject to detect: Auto」のような機能を備えている。これにより、車、人、犬など複数の被写体が存在する複雑なシーンにおいて、どの被写体にフォーカスするのが最適かをカメラが自動的に判断できるようになっている。
- EOS R6 Mark III:R6 Mark IIと同様に、R6 Mark IIIも同じ基盤となるディープラーニング技術を備えているが、より高速であるとされている。
- 「EOS R3」から着想を得たRegister People Priority機能は、「EOS R6 Mark II」と「EOS R6 Mark III」の両方に搭載されており、混雑したシーンで特定の顔を優先的に検出する。
- 「EOS R6 Mark III」は完全なプリ連写機能を導入しており、シャッターボタンが完全に押し込まれる前の最大20コマを記録することができる。
- 「EOS R6 Mark II」のRAWバーストモードとは異なり、「EOS R6 Mark III」では画像が1つのファイルにまとめて保存されるのではなく、個別に保存されるため、後から見返して好みのカットを選びやすくなっている。
動画機能の比較
- 動画撮影者にとって、「EOS R6 Mark III」は「EOS R6 Mark II」がすでに成し遂げたものの上に構築されている。
- キヤノンは、センサー全面を使用した4K 60pや、6Kオーバーサンプリングから生成される4Kといった点で、「EOS R6 Mark II」をうまくアップグレードしていた。
- 「EOS R6 Mark III」はこれを大きく拡張し、7K RAW、7Kからのオーバーサンプリング4K、そして4K 120pを提供する。
- オープンゲートRAW記録も「EOS R6 Mark III」の機能の一つであり、センサー全面を使用して記録できるため、ポストプロダクションでの柔軟性が高まる。
- キヤノンによれば、「EOS R6 Mark III」ではCanon Log 2での動画記録も可能であり、最大15ストップ超のダイナミックレンジを確保するために利用できるという。
- 「EOS R6 Mark III」は、ウェーブフォームモニター、フルサイズType A HDMI出力ポート、タリーランプ、4チャンネルオーディオ、プロキシ動画など、追加の動画コンテンツ制作ツールも提供する。
「EOS R6」を選ぶ理由は何か?
- 「EOS R6」は既に2世代前のモデルとなり、今回のケースでは「EOS R6」を選ぶのは難しくなっている。
- しかし、「EOS R6 Mark II」や「EOS R6 Mark III」は誰もが購入できるわけではない。
- 「EOS R6」はまだ比較的手頃な価格で購入でき、中古品も市場に出回っている。
- そのため、6シリーズミラーレスカメララインナップの中で魅力的な機種となっている。
「EOS R6 Mark II」の強み
- 「EOS R6 Mark II」は依然として堅実な選択肢だ。
- 40コマ/秒撮影、デュアルピクセルRAW、そして動体撮影時のHDR機能を搭載している。
- 4K 60pの内蔵記録に加え、HDMI経由の6K RAW出力にも対応し、デジタルマイクなどのアクセサリーを装着できる多機能シューも備えている。
- 「EOS R6 Mark II」の小売価格は約2,100ドルで、「EOS R6 Mark III」の発売と同時に中古品も市場に出回るだろう。
- そのため「EOS R6 Mark II」は優れた機能を備えた経済的な選択肢となる。
- キヤノンによると、2025年には「EOS R6 Mark II」がフルサイズミラーレスカメラで最も売れたとのことだ。
「EOS R6 Mark III」を選ぶ理由
- 「EOS R6 Mark III」は、「R6 Mark II」から飛躍的な進化を遂げた。
- 3250万画素センサーを搭載し、より高速な動作を実現し、他のR6モデルよりも強化されたオートフォーカス、7K RAWやオープンゲート記録といった動画機能、フルサイズHDMIを搭載し、静止画と動画の両方で優れた性能を発揮する理想的なハイブリッドカメラとなっている。
- 「EOS R6 Mark II」と「EOS R6」でできることはすべて、「EOS R6 Mark III」でも可能であり、多くの場合、より優れた性能と高速性を備えている。
概要比較表
項目 EOS R6 EOS R6 Mark II EOS R6 Mark III 希望小売価格(米国/英国) $2,500 $2,300 / £2,200 $2,800 / £2,800 センサータイプ デュアルピクセルAF FSI CMOS デュアルピクセルAF FSI CMOS デュアルピクセルAF FSI CMOS 解像度 20MP 24MP 32.5MP 最大連写速度 メカ12fps、電子20fps メカ12fps、電子40fps メカ12fps、電子40fps センサー読み出し速度 約19.2ms 約14.7ms 約13.5ms プリ撮影バースト – あり(RAWバースト) あり ボディ内手ブレ補正 最大8段 最大8段 最大8.5段* ローリングシャッター(静止画) 約19.7ms 約14.7ms(12bit) 約13.5ms(12bit) フラッシュ同調速度 1/250秒** 1/250秒 1/250秒 AF被写体検出 人物、動物(犬/猫/鳥/馬)、
乗り物(車/バイク/飛行機/電車)、マニュアル人物、動物(犬/猫/鳥/馬)、
乗り物(車/バイク/飛行機/電車)、自動人物、動物(犬/猫/鳥/馬)、
乗り物(車/バイク/飛行機/電車)、自動HDR静止画出力 PQ HEIF PQ HEIF PQ HEIF 動画解像度 UHD 4K 60p(1.05xクロップ) 4K/60p(全幅、6Kオーバーサンプリング)
1080p/180p(全幅)7K DCI/60p(RAW)
7K/30p オープンゲート
4K/120p(全幅)
1080p/180p(全幅)非圧縮動画出力 HDMI経由の4K HDMI経由の6K C-Raw 動画アシストツール – 擬似カラーオーバーレイ、ログ表示アシスト 擬似カラーオーバーレイ、波形表示、
ログビューア、LUTカスタム適用EVF 3.69Mドット、0.76倍、23mm 3.69Mドット、0.76倍、23mm 3.69Mドット、0.76倍、23mm 背面モニター 3.0型 162万ドット バリアングル 3.0型 162万ドット バリアングル 3.0型 162万ドット バリアングル メディアスロット UHS-II SD ×2 UHS-II SD ×2 CFexpress B ×1、UHS-II SD ×1 バッテリー寿命(EVF / LCD) 380 / 510 320 / 580 270 / 510 寸法(mm) 138×98×88 138×98×88 138×98×88 質量(バッテリー込) 680g 680g 699g とのこと
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