要約
CP+2026の会場で、リコー「GR」開発チームに直撃取材を行った。リコー「GR IV HDF」やリコー「GR IV Monochrome」を短期間で投入できた背景に加え、特別版を“換色”で終わらせない思想、街撮り基準の焦点距離選定、低価格版を出さない判断、スマホとの差別化と色カスタムの方向性まで整理する。
Ricoh GR相機開發團隊專訪:解密GR相機在那些準則下誕生、GR IV快速推出延伸機型的原因 #Ricoh GR IV (246671) - Cool3c
https://www.cool3c.com/article/246671
Cool3Cに、CP+2026でのリコー「GR」開発陣へのインタビューが掲載されています。
- CP+2026の会期中、台湾代理店の協力でリコーイメージングの「GR」開発チームにインタビューを実施した。
- 製品企画中心の若代滋氏、リコー「GR IV Monochrome」の企画責任者である大久保惠慈氏、海外販売を担う高岡玄一郎氏が対応した。
リコー「GR IV HDF」とリコー「GR IV Monochrome」を早期に示せた理由
- リコー「GR III」世代では、派生モデルのリコー「GR IIIx」やリコー「GR III HDF」まで時間を要した。
- 一方でリコー「GR IV」は発表直後からリコー「GR IV HDF」を予告し、その後すぐにリコー「GR IV Monochrome」も明らかにした。
- 若代氏は、両機の事情は同一ではないとしつつ、共通の鍵は「大きい需要」と「技術がすでに準備できていたこと」だと説明した。
- リコー「GR III」時代は技術の開発と検証に時間が必要で、成立を確認してから商品化したという。
- HDFの高光拡散フィルター技術はリコー「GR III HDF」で確立できたため、リコー「GR IV」では短期間で導入できたという。
- ただしリコー「GR IV」は光学設計もセンサー特性も刷新しているため、焦点距離違いの派生機を作る場合に過去の光学を流用できない点も強調した。
Monochromeは「GR III」期から構想していた
- 大久保氏によれば、単色機への要望はリコー「GR III」期から強かったが、当時は適切なセンサーが見つからず、白黒向けの画像アルゴリズムも必要だった。
- リコー「GR IV Monochrome」が早期に出せたのは、発想と開発がリコー「GR III」期に遡り、リコー「GR IV」の設計と並走してきたからだという。
- 内蔵フィルターが黄色ではなく赤になった理由については、フィルムとセンサーの特性差を踏まえ各色を試し、青空や屋外で階調と細部が出やすいとして赤を選んだと述べた。
特別版は「換色」ではなくテーマを持たせる
- 高岡氏は、特別色は単なる色替えではなく、ボディ色と鏡筒リングの組み合わせに物語を与えた「特別版」だと強調した。
- リコー「GR III」のStreetやDiary、リコー「GR IIIx」のUrbanのように、テーマ性が人気の源になっているという。
- 一方で現状は特別版よりも、生産能力を高めて需要を満たすことを優先しているとも語った。
- ユーザーがボディにシール等で装飾する文化にも、開発側の関心が高まっているという。
焦点距離は街撮りの“最大公約数”から決める
- 大久保氏は、焦点距離選定は街撮りを最優先にしており、利用が多いのは28mm〜40mm帯と、50mm〜60mm帯だと説明した。
- 基本は28mmを核にしつつ、リコー「GR IIIx」の追加では、28mmに近すぎる35mmや、標準寄りの50mmを避け、小広角と標準の中間として40mmを選んだ経緯を紹介した。
- GR21のような超広角への関心も把握しており、評価は続けるが、最終的には街撮りに適するかが基準になるという。
4つの「GRの法則」(小型・高画質・高速・街撮り機能)が取捨選択を決める
- 開発判断の根本には「GR法の則」があり、体積は小さく、画質は高く、撮影は速く、そして前3条件を満たした上で街撮りに有用な新機能をできるだけ加えるという四原則だという。
- その結果、外付けで代替できる光学ファインダーや内蔵フラッシュを省く判断が生まれたと説明した。
- バッテリー容量確保と小型化のため、記録媒体をmicroSDへ寄せる判断も同列に語られた。
- 防水防塵の強化や、より大きいセンサー、より大きい開放F数字を望む声は理解しつつ、ボディが大型化して使命を失うなら採用できないという。
- 大口径についても、入光量が課題だった時代とは状況が変わり、いまは「大口径でも高画質を保てるか」が要点になりやすいと述べた。
低価格版「GR」を出さない方針
- フィルム時代に機能簡略版があったことを踏まえ、低価格版の可能性も問われた。
- 若代氏は、現行「GR」は究極の街撮りカメラを目指した結晶で、機能を落として体験が悪化するなら選ばれないと述べた。
- 大久保氏も、同等の光学とセンサーを維持したまま機能だけ削ってもコスト低減は限定的だとした。
- 逆にセンサーを小さくして価格を下げれば画質が基準を満たさず「GR」を名乗れないため、現状で「低価格版のGR」は現実的ではないと結論づけた。
スマホとの差別化と色カスタムの示唆
- チームは、スマホ撮影との差別化を大方針に置くとした。
- 「楽しさ」に振った潮流にも触れつつ、HDFは印刷技術由来の独自要素として、撮れる絵を切り替える体験を提供していると説明した。
- LUTのような色カスタムは創作の幅を広げる価値があると認め、今後ユーザーが色を調整できる機能が増える可能性も示唆した。
- 同時に、色科学への投資を続け、リコー「GR」らしい色の魅力を守る姿勢も示した。
とのこと
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