2025.12.24
要約
オリンパス改めOMシステムの2025年噂を総覧する。E-M10系終息説で生まれるエントリー枠の空白、PEN再編の行方、そして「Trip 35」現代版の可能性。OM-3投入後の布陣とOM-5 Mark IIに続く一手を、ライン戦略の観点から読み解く。
Olympus / OM System rumors 2025 - Camera rumors in 2025: what cameras are coming, officially and otherwise! - Page 5 | Digital Camera World
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Digital Camera Worldに、OMシステムの2025年のカメラの噂の振り返りと2026年に登場する可能性があるカメラの噂が掲載されています。
オリンパス/OMシステムの噂 2025年
- 厳密には「オリンパスの噂」というより「OMシステムの噂」と呼ぶべきなのだが、長年の習慣はなかなか抜けないものだ。
- オリンパスのロゴを冠した最後のカメラであるOMシステム「OM-1」は、すでにOMシステム「OM-1 Mark II」に置き換わっているにもかかわらず、つい昔の呼び方をしてしまうのである。
- 2024年は静かな一年だったが、OMデジタルは評判の高いOMシステム「OM-3」を投入し、そのあとにまだホットではあるものの、やや反応の薄いOMシステム「OM-5 Mark II」を続けて発表した。
- では、今年残りの展開はどうなるのだろうか。
「E-M10 / OM-10」はもう終わりか?
- ある意味では非常に惜しい話だが、驚くべきことでもない最新情報として、「E-M10」シリーズは「OM-10」へと発展するのではなく、そのままディスコンになると言われている。
- 2020年発売のオリンパス「OM-D E-M10 Mark IV」は、いまなおエントリー向けとして非常によく売れている優秀なカメラである。
- 初心者におすすめの一台として、今でもトップクラスの評価を受けているモデルだ。
- しかし、いくつかの条件が重なった結果、E-M10ラインはOMのラインアップの中で“異物”のような扱いになってしまった。
- かつてはE-M1シリーズ(現在のOM System「OM-1」)が最上位に君臨し、その下にE-M5(現在のOM System「OM-5」)、さらにその下にエントリー機としてE-M10が位置していた。
- ところが、フラッグシップの下にOM System「OM-3」が加わり、業界全体がかつて先進的だったOM System「OM-5」の技術レベルに追いついてきたことで、ヒエラルキー全体が一段ずつ下にずれた形になり、その結果としてE-M10が一番下で押し出されてしまった、という構図である。
- 今年の初めにOM側へE-M10の行く末を尋ねたところ、「正直まだ決めかねている」という答えが返ってきた。
- 自分の感覚としては、エントリー向けの“一眼レフ風カメラ”をさらに一つ追加してラインを混乱させる必要はない、という判断になるのだろうと思う。
- とくに、OMがPENシリーズにまだ可能性を見ていると公言していることを考えると、その役割はそちらに任せるつもりなのだろう。
- PENシリーズは歴史的に、初心者や、今でいうインフルエンサー層に強く訴求した非常に成功したエントリーラインであり、背面モニターのみで完結するシンプルな操作系が特徴だった。
- その意味で、エントリー向けの役割を再びPENに担わせるというのは、理にかなった判断だといえる。
- とはいえ、世界中の人が「テイラー・スウィフトはE-M10を使っている」と知ってしまった今、それだけでOM System「OM-10」を出す理由としては十分なのかもしれない。
OMシステム「PEN」
- PENラインの未来は、OM自身でさえ明確な姿を描ききれていないほど、不透明な状態である。
- オリンパスから分社して5年が経つが、OMは一貫して「PENラインは続ける」と言い続けており、ソニー「PEN-F II」のようなモデルに関する示唆や“匂わせ”も、折に触れて行ってきた。
- 個人的には、OMはPENラインでより実用的な役割を担わせるべきだと思っている。
- もし本当にE-M10シリーズが終了するのであれば、OMのラインアップには“真の初心者向けカメラ”の空白が生まれることになる。
- そして、そのポジションを埋める役割をPENシリーズが担ってきたのは事実であり、すっきりした操作系と背面モニターのみでの撮影スタイルは、とくにアジア圏で初心者に大きな支持を集めてきた。
- 自分としては、オリンパス「PEN E-P7」(個人的な“毎日持ち歩きカメラ”だ)がアップデートされる可能性が高いと見ている。
- この機種は、実質的にはPEN-Fを小型化し、EVFを省いたようなモデルである。
- あるいは、オリンパス「PEN E-PL10」の後継機という形も考えられる。
- こちらは、簡単に言えば、EVFを省いた小型版オリンパス「OM-D E-M10 Mark IV」といった立ち位置だ。
- そしてもしOMが本気で“トラック何台分ものお金”を稼ぎたいのなら、オリンパス「Stylus SH-1」を復活させてリブランディングする、という手もあるだろう。
- このカメラは非常に優れた、そして美しいコンパクト機であり、性能・デザインともにPENシリーズに非常によく似た存在だった。
OMシステム「Trip 35」
- この噂がどこから出てきたのかは分からないが、ここ数年OMの中の人たちから聞いてきた“願望リスト”とは、驚くほどよく一致している。
- デジタル版オリンパス「PEN-F」がカルト的人気を獲得したあと、オリンパスの社員たちはよく「いつかオリンパス『Trip 35』も同じように復活させたい」と語っていた。
- 最近、ミラーレスとして復活したOM System「Trip 35」の噂がネット上に流れたが、これは確かに理にかなっている話である。
- 昨今、コンパクトカメラの人気が再燃している中で、元祖Trip 35は史上もっとも売れたコンパクトの一つだったからだ。
- もしOMがモダン版を出すのであれば、オリジナルの固定40mm F2.8レンズに相当する画角を備えることになるだろう。
- マイクロフォーサーズを続けると仮定すれば、20mm F2.8相当のレンズということになる。
- そうした仕様で登場すれば、その年を代表する一台になってもおかしくない。
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