シグマは広角ズームのリフレッシュを検討している - デジカメinfo
http://digicame-info.com/2015/03/post-694.html
デジカメinfoさんに、dpreview のシグマの山木和人社長インタビューが掲載されています。
→CP+ 2015 Sigma Interview - "small office, big factory": Digital Photography Review
■大衆市場よりもハイエンド製品により焦点を合わせているのか?
- 経済的な理由でハイエンド製品に注力する必要がある。
- シグマの製品は全て日本で製造しているので、現在、円安の影響で製造コストが高くなっている。
- しかし、2番目の理由はハイクオリティ製品を造ることが我々の喜びだから。
■シグマはラクジュアリー、プレミアムブランドだと思うか?
- 私の夢はそのようなラグジュアリーブランドではない。
- 私は、ハイクオリティな製品を手頃な価格で造りたい。
- しかし、品質の点では、プレミアムブランドとして見てもらいたい。
■カメラはレンズと比べて収益が上がっているのか?
- カメラビジネスは全くお金にならない。
- センサー開発にコストがかかり常に赤字だ。
- この点では良いビジネスではないが、2つの理由から可能な限りカメラを続けていきたい。
- 理由の1つはカメラメーカーになることは我々の古くからの夢だったから
- もう1つは、カメラを開発することで、よりよい光学系を造るための多くの経験と技術的な知識を蓄積することができるから。
■24-105mmがディスコンになったという噂があるが?
- ディスコンの噂は、我々がこのレンズを十分に供給できていないことから出てきている。
- このレンズの需要はかなり小さいと予想しているので、多くを生産する計画は無い。
■レンズ設計で最も大きな課題は?
- 多くの課題があるが、最も大きな課題はカメラの解像度が増していることだ。
- 将来は更に高画素化が進む
- そのような画素数のカメラに適合するレンズ群を製造できるメーカーは多くはないだろう。
■Artシリーズのレンズはキヤノンの50MPセンサーで十分に細部を解像できるのか?
- 絞り値にもよるが解像できると思う。
- 我々の新しい24mm F1.4 は、この焦点距離でベストのレンズだと思っている。
- このレンズがキヤノンの新型機で使えないなら、他に使える24mmレンズは無いだろう。
■ソニーのフルサイズEマウントのような非常にフランジバックの短いフォーマットは補正が難しい? それが、シグマからこれらのシステム用のレンズが登場しない理由なのか?
- それは違う。
- 我々はミラーレス用のレンズのラインナップを増やしたいと思っているが、単に優先順位の問題だ
■現在の優先順位は?
- 最初が一眼レフ、特にキヤノンとニコンで、我々の顧客の大部分がこれらのシステムを使っている。
- それに続いてミラーレス。ソニーFEマウント。
■ソニーFE55mm F1.8は素晴らしい光学性能で軽量コンパクトだが、 フルサイズEマウント用のArtレンズを造るとしたら、画質とサイズのバランスを変更し、もっと小型化するか?
- 我々のモチベーションは、他の会社にはないレンズを造ること
- ソニーには既に55mm F1.8 がある。
- しかし、F1.4はF1.8と比べて大きな違いがあり、従って我々はF1.4か、または何か違うものを造りたい。
■次のArtシリーズのレンズは?
- Artシリーズの基本的なコンセプトは、可能な限りのクオリティを追求すること
- もう1つの課題は、これまでには無かった何らかの革新的なものを造ること。
- キヤノンEF11-24mm F4L はとても印象的。
- このレンズは実に良いレンズだが、高価だ。
■超広角ズームセグメントが好機だと考えているのか?
- 我々は広角ズームレンズのパイオニア。
- 我々は常に広角ズーム開発し続けてきた。
- キヤノンが我々のレコードを破った!
- 我々はこの製品ラインをリフレッシュする必要がある。
■次のArtシリーズへの顧客の要望は?
- 最もリクエストが多いのは24-70mm 2.8。
- その次はマクロレンズで、そして14-24mmのような広角ズームレンズの要望も。
■10年後のシグマはどうなっていると思う?
- 市場は縮小しているかもしれないが、10年後も熱心な写真ファンは存在しているだろう。
- 従ってシグマは、そのような人達とプロの写真家に焦点を合わせたハイクオリティなレンズ群を供給するだろう。
とのこと
Canon 超広角レンズ EF11-24mm F4L USM フルサイズ対応 EF11-24L