2014.07.26
交換レンズレビュー:EF 16-35mm F4L IS USM - デジカメ Watch
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/lens_review_2/20140725_659215.html
デジカメ Watchに「EF 16-35mm F4L IS USM」のレビューが掲載されています。
デザインと操作性
- 長さ112.8mm、質量615g、フィルター径77mm。
- 従来機種「EF 17-40mm F4L USM」は長さ96.8mm、質量475g、フィルター径77mm。
- 比べればひと回り長く重い印象だが、フルサイズ機の6D、5D Mark III、1D Xとのマッチングは思った以上に良い。
- フィルター径82mmの「EF 16-35mm F2.8L II USM」に比べると軽快性を感じる。
- 鏡筒は、他のLレンズ同様に非常にしっかりとした造り。
- ズームリングやピントリングを回す際にガタツキや余計な遊びを感じることは一切ない。
- リングのトルクや、スイッチ類のクリックは、スムースかつ適度な重さ。
- Lの称号に相応しい高級レンズの風格を備えたレンズ。
- 粉塵や水滴の侵入を防いで過酷な環境にも耐える防塵防滴構造。
- プロテクトフィルターを装着することで十分な性能を発揮するように設計されている。
- AF駆動は、大型の光学系の駆動に最適なリングUSM。
- AFは非常に速く、静音性に優れ、かつ正確。
- AFの動作に関してストレスを感じることはまずない。
- AFでピントを合わせた後、スイッチの切り換えなしでピントの微調整を手動で行える「フルタイムマニュアルフォーカス」も可能。
- 鏡筒側面にはAF/MFの切り換えスイッチと、手ブレ補正機構ISのON/OFFスイッチが並ぶ。
- 手ブレ補正機構が搭載されたことで、より低ISO感度で、より低速なシャッターを手持ちで切ることが可能。
遠景の描写
- EOS 5D Mark IIIに本レンズを装着して撮影
- 撮影時点ではボディ内のレンズ光学補正機能に本レンズは未対応。
- 周辺光量や色収差などを補正する画像処理は行われていない。
- 絞り開放から画面の隅々まで安定した画質、描写性能は非常に高いトップクラスの超広角ズーム。
- 広角端の焦点距離16mmという超広角をズーム域に含みながら、歪曲収差や倍率色収差などの諸収差は高いレベルで補正されている。
- ズーム全域でLレンズらしい、ヌケがよく気持ちのよい解像感。
- 絞り込むほどにシャープネスやコントラストは向上するが、その差はわずかであるため絞り開放から安心して使うことが可能。
- 厳密なことをいえば、広角端での絞り開放時に周辺光量がやや低下する。
- 超広角レンズで発生しがちな倍率色収差が極わずかに見られること。
- これらを加味しても超広角ズームレンズとして画期的な高性能レンズ。
- 将来的にボディ内レンズ光学補正、「Digital Photo Professional」が対応すれば、この評価はますます高くなる。
ボケ味
- 本レンズの最短撮影距離はズーム全域で0.28m。
- これは「EF 17-40mm F4L USM」および「EF 16-35mm F2.8L II USM」と同じスペック。
- 超広角ズームの近接撮影能力として申し分ない。
- 超広角レンズは背景が広く写るため、二線ボケなどが発生すると前後のボケが目立って煩く写ることがままある。
- 本レンズではいずれのズーム域でもそのようなことはなく、素直で柔らかな前後のボケを得ることが可能。
逆光耐性
- 太陽を画面の左上に配置して、太陽を画面内に入れた場合と、太陽が画面にギリギリ入らない条件で撮影。
- いずれもゴーストやフレアが最も発生しやすい厳しい逆光条件。
- その結果、太陽が画面内に入っているか否かにかかわらず、広角端では画面を覆うような緑色の広いゴーストと、太陽周辺で虹色のシャワー状ゴーストが、望遠端では画面右下に赤色の玉状のゴーストが発生。
- ただし、ゴーストが発生しても画面全体のコントラストはよく維持されている。
まとめ
- 超広角ズームにおいて、本レンズの特筆すべき点は、画像処理に頼らずとも画面の隅々まで安定した高い光学性能と、新たに搭載された手ブレ補正機構。
- 今回の試写中でも、その画期的な画質の高さと手ブレ補正機構の効果は常に実感することができ、撮影に安心感を与えてくれた。
- 描写性能・操作性・価格をトータルで考えたとき、そのバランスは現行同種のレンズラインナップの中でも抜群によい。
- 実に実用性の高い、一押しの一眼レフ用超広角ズームである。
とのこと
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