ニコン、視界不良の中で一眼レフ新製品投入 | 企業戦略 | 東洋経済オンライン
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- 一眼レフカメラをめぐる市場環境は悪い。
- カメラ映像機器工業界(CIPA)統計、14年1~11月のレンズ交換式カメラ出荷台数は1280万台。
- ピークだった12年から3割以上も減少。
- なぜ一眼レフカメラ需要の縮小が止まらないのか。
- 経済状況の悪化だけが要因ではないようだ。
- 1つは、写真の用途が変わったこと。
- これまでは写真は「プリントするもの」、SNSの普及によって「ネットで共有するもの」に変化。
- それに伴い、高画質・高精細といった写真の質から、より手軽に撮影してSNSにアップロードできるか、といった使い勝手に代わっていった。
- そうした需要の部分がスマートフォンに侵食されたとみられる。
- 画素数競争は一段落したのに、新たな訴求ポイントが見つからない。
- ニコンが今回発売したD5500も小型軽量化はしているものの、基本性能は据え置き。
- こうした状況を反映して、買い替えサイクルが長くなった。
- 新製品を発表するも、それによって値下がりした既存機の方がむしろ人気が出る。
- スマホの侵食に加え、一眼レフ2強のキヤノンとニコンが頭を悩ませていることがもう一つある。
- ミラーレスカメラの存在。
- ミラーレスは高画質と低価格を両立したことから、08年に初めて発売されて以来、普及が期待されていた。
- 日本でこそすんなりと受け入れられて、13年にはレンズ交換式の出荷台数の40%近くを占めるまでになった。
- しかし、海外では苦戦。レンズ交換式カメラに占めるシェアは15%前後にとどまっていた。
- いつまで経っても市場が伸びないうえ、下手に参入すると自社の一眼レフカメラと食い合う可能性もあった。
- そのためキヤノンとニコンは本格参入せずに静観。
- ところが今年に入って、海外では普及の兆しが見えてきた。
- 14年1~11月の海外向けミラーレス出荷台数は240万台と前年比7%の増加。
- レンズ交換式カメラに占める比率も21%にまで上昇。
- このままミラーレスの需要が拡大していけば、キヤノンとニコンはどこかのタイミングで本格参入する必要がある。
- しかし、当面はまだ様子見というのが両社の姿勢。
- 2強なきミラーレス市場では、ソニーがフルサイズセンサーを導入した「α7」を投入するなど奮闘。
- 現在では5割弱のシェアを取っているとみられる。
- ニコンとキヤノンは他社とは一線を画すレンズラインナップを有している。
- 参入すれば一気にシェアをとれる可能性は十分にある。
- このまま静観を続けていると遅きに失する可能性もある。
- 今年も一眼レフカメラの需要減が続いた場合、どう舵取りするのか。難しい局面にさしかかっている。
とのこと
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